近年、健康志向の高まりとともに、伝統的な日本の発酵食品が再注目されています。その中でも「米糀あまざけ」は、美味しさだけでなく、健康効果にも期待が寄せられています。今回は、米糀あまざけの魅力的な効果についてご紹介します。
※本記事に掲載する内容は、米糀あまざけの一般論であり、個人の体質や体調によって効果は異なります。
【1】あまざけの「食物繊維」「オリゴ糖」などが腸内環境を整える
日本人の腸には約1000種類、38兆個もの腸内細菌が生息し、その総量は1人につき1.5kgと言われています。腸内細菌には、腸を健やかに保つ「善玉菌」(腸内細菌の約2割)、腸内に悪い物質を発生させる「悪玉菌」(腸内細菌の約1割)、優勢な方に加勢する「日和見菌」(腸内細菌の約7割)の3種類があります。健康を保つためには、善玉菌が優位の腸をつくる必要があります。
あまざけには食物繊維やオリゴ糖が豊富に含まれており、これらが善玉菌のエサとなることで、腸内環境の改善に役立ちます。
【2】あまざけで腸内環境が整うと、免疫力アップにも
腸は免疫に重要な役割を果たしている器官です。腸内環境のバランスが乱れると、腸内ウイルスなどの病原菌を摂りこみやすくなり、体調を崩しやすくなってしまいます。
人の免疫細胞の7割は、腸に存在するといわれています。そのため、腸内環境を整えることは免疫力をアップさせることにつながります。
【3】エネルギーチャージと疲労を和らげるサポートを
あまざけに含まれる糖質は、麹の酵素により、消化分解済みのブドウ糖になっています。そのため、吸収が早く、脳や体へスピーディーに届きます。糖質の補給源として、ブドウ糖は脳にとって重要な栄養素で、脳疲労の回復に寄与しています。スムーズにエネルギー補給ができるため、起床後すぐの胃にも負担が少なく、やさしく味わうことができます。
【4】「アミノ酸」「ビタミンB群」が疲労や夏バテ回復に
人間の体は20種類のアミノ酸で構成されていますが、そのうち9種類は体内で生成できない必須アミノ酸です。驚くべきことに、あまざけにはこれらの必須アミノ酸がすべて含まれています。これらのアミノ酸はたんぱく質合成に不可欠であり、骨や内臓、血液、肌、遺伝子など体の多岐にわたる部位の形成に寄与し、疲労を和らげたり夏バテ回復、精神安定にも役立つと言われています。
また、あまざけの特徴として、米の3~4倍もの量のビタミンB群が含まれています。特に、疲労回復に効果的なビタミンB1、細胞再生を促すビタミンB2、エネルギー代謝の補助をするビタミンB6などが含まれています。
【5】肌の美しさをサポート
米糀あまざけには天然の美容成分が多く含まれています。特に、麹菌が生成するコウジ酸はメラニンの生成を抑制し、シミやくすみの予防に効果があると言われています。また、ビタミンB2は皮膚の健康を保ち、肌のターンオーバーを促進するのに役立ちます。さらに、保湿効果もあり、肌の乾燥を防ぐ助けになります。
"飲む点滴"あまざけ
米糀あまざけは、その豊富な栄養成分と多様な健康効果から、現代人にとって非常に魅力的な飲料です。疲労を和らげ、整腸作用や免疫力の向上、美容効果、そして脳のエネルギー補給と、さまざまな面で私たちの健康をサポートしてくれます。
ただし、糖分が含まれているため、適量を守って摂取することが大切です。
また、うれしい栄養がたくさん詰まっていますがあくまで食品であり、お薬などではないため、日々の健康習慣に取り入れて、継続していくことが大切です。