今さら聞けない!腸内細菌って一体何者?!

今さら聞けない!腸内細菌って一体何者?!

腸活や健康に関心のある方なら、一度は耳にしたことがある「腸内細菌」。でも、そもそも腸内細菌とは何なのか、どんな役割をしているのかを知っていますか?

今回のコラムでは、腸内細菌の基本とその重要性について詳しく解説していきます!


1. 腸内細菌とは?

腸内細菌とは、私たちの腸に住む微生物(生き物)のこと。人間の腸には、なんと約1000種類の腸内細菌が生息しているといわれており、その数は100兆個以上にも及びます。重さにすると約1~2kg!

これらの腸内細菌の集合体を「腸内フローラ」と呼びます。

腸内フローラという名前は、腸内細菌が菌の種類ごとにまとまりを作り、腸の壁に張り付く様子がまるでお花畑(フローラ)のように見えることから名付けられました。

2. 腸内細菌の種類

腸内細菌は、大きく分けて3つの種類に分類されます。

① 善玉菌

発酵によって乳酸や酢酸を作り出し、腸内を弱酸性に保つことで、悪玉菌の増殖を抑えたり、病原菌の侵入を防ぐ役割を持っています。

② 悪玉菌

腐敗によって毒素を出し、腸内をアルカリ性にしてしまう菌。病原菌のほとんどはアルカリ性を好むため、悪玉菌が増えると腸内環境が悪化し、健康に悪影響を及ぼすことがあります。ただし、悪玉菌にもタンパク質を分解する役割があるため、完全に排除すべきものではありません。

③ 日和見菌

善玉菌・悪玉菌のどちらでもない中立的な菌で、腸内の環境によってどちらの味方にもなります。つまり、腸内環境が整っていれば善玉菌に加勢し、乱れていると悪玉菌側に傾いてしまうのです。

理想的な腸内環境は、

👉 善玉菌 20%:日和見菌 70%:悪玉菌 10%

このバランスを維持することが、健康な腸を保つ鍵となります!

3. 腸内細菌の働き

腸内細菌は生き物なので、私たち人間と同じように「食べて出す!」を繰り返しています。腸内細菌が取り込んだエサ(食べ物)を分解することで、私たちの体に役立つ代謝物を作り出してくれます。

例えば、 ✔ ビタミンの合成(ビタミンB群・ビタミンKなど) ✔ 免疫力の向上(腸は免疫細胞の約70%が集まる場所) ✔ 消化・吸収のサポート便通の改善 など、私たちの健康に欠かせない働きを担っています。

4. 腸内環境を整えるために大切なこと

ここまでで、腸内細菌が私たちの健康にとって非常に重要な存在であることがわかりましたね。では、腸内環境を整えるためには何が大切なのでしょうか?

ポイントは「菌の多様性」です!

腸内細菌の数が多いことも重要ですが、それ以上に「菌の種類が豊富であること」が、良い腸内環境を作る鍵となります。

バランスの取れた腸内フローラを維持するためには、

  • 発酵食品を摂る(納豆、ヨーグルト、味噌、ぬか漬け、甘酒など)

  • 食物繊維を意識する(野菜、海藻、果物、豆類)

  • 多様な食材を摂取する(腸内細菌に偏りが出ないようにする)

  • 適度な運動を取り入れる(腸の動きを活発にする)

といった生活習慣を心がけることが大切です。

まとめ

腸内細菌は、私たちの腸内に100兆個以上も存在し、食べ物を分解しながら健康に役立つ成分を作り出してくれる大切な存在です。

その腸内細菌が元気に働くためには、腸内環境を整えることがとても重要。特に、菌の数以上に「菌の多様性」を意識することが、良い腸内フローラを育てるポイントになります。

でも、具体的にどんな食べ物をどのくらい食べればいいの?

次回のコラムでは、腸内細菌を育てる食事法について詳しくご紹介します!お楽しみに!